アイキス
ゲームデータ
タイトル:アイキス
発売元:戯画
発売日:2019/10/26
ヒロイン:4
END:4
CG:96
MUSIC:20
SCENE:19
属性:学園モノ
インストール容量:3.45GB
備考:修正パッチ(自動アップデート機能内蔵)
ストーリー
池永蓮と三枝ヒナタ・アヤメ姉妹は幼馴染。
かつては3人で集まって絵を描いたりしながら過ごしていた。
そんな時間は蓮の引っ越しによって失われてしまう。
それから数年が経ち。
有杜美術学園。
名前の通り、美術専門の指導を行っている学園で、何人も有名な芸術家を輩出している。
そんな学園の入学式に3人の姿があった。
偶然の再会。
意図していなかった偶然だったが、再会を喜ぶ3人。
かつて離れてしまった幼馴染に、ちょっと変わった先輩2人が混ざり、蓮たちの学園生活が始まる────。
(左から桜田杏、三枝アヤメ、三枝ヒナタ、菅野純子)

感想
戯画のキスシリーズも結構本数重ねてきましたね。
作品自体は堂々たる学園モノ。
過去のキスシリーズ(キスアト)と世界観を同じくする本作は私の中では事前評価高めでした。
ストーリーについて。
共通ルートはそこそこの長さ、個別ルートは結構短かった(体感)ように想います。
前述のとおり、世界観がキスアトと同一なので、今更有杜美術学園の説明はさほどいらないと思ったのか、そこまで詳述されていた感じはしませんでした。
浅間さん家の喫茶店が登場したときは懐かしさを感じましたね。かつて有紗や京子さんたちがいた場所が再登場する不思議な感じでした。
また、星見月夜や狩野ひじりと言ったキスアトの登場人物が劇中で紹介されることもあり、キスアトプレイ済ユーザーからするとニヤニヤするところが随所にありました。(逆に未プレイユーザーにはなんのことやら、という感じかもしれませんが)
そのような感じで、テンポ良く共通ルートが進みました。
個別への分岐は、主人公の蓮が学園で何を勉強していきたいかというところで分岐します。かつてのようにアヤメ・ヒナタ達と絵を描くことを望むのか、杏や純子たちがやっているようなCG・立体創作をやっていくのか。
キャラクター・個別ルートについて。
私の中では一番ルートとして面白かったのはヒナタでした。
共通ルート時点では姉のヒナタが結構破天荒そうな感じだと思っていましたが、結構理屈屋で、ズボラでもなく実はしっかり者であることが個別ルートでわかります。あ、これはお姉ちゃんだなぁと思わされるところが随所にあったのが高得点。
真珠先輩がうまくストーリーに絡んできていたのも彼女のルートでしたね。
蓮くんがいなくなったときの過去回想なんかがどこかで入ってくるかなと思いましたが、別に深くは語られませんでしたね。
最初から蓮を猫可愛がり(弟可愛がり)しますし、家族的な感じで踏み込んでくるのであまり恋人的ドキドキは感じませんでした。
アヤメルートは次点で面白い。
姉妹での喧嘩シーンや、姉に負けじと色々取り組むアヤメ。
特待生要素がちょくちょく出てくるところや、ヒナタとの関係性が明かされる貴重なシーンがあります。(なお他のパートでは全然生きない設定の模様)
なんというか全編通して、メインヒロインなんだろうな、と思う感じでしたね。
特待生なのに実は絵を描くことに死力を尽くしているタイプじゃなくて天才型の絵描きであったので、あまり緊迫感はなかったように思います。
なお当初のイメージは破天荒なお姉ちゃん(ヒナタ)を宥めるしっかり者の妹、というものだったのですが、前述の通りヒナタが結構しっかりしてたので実は愛され妹キャラ。ヒナタに甘えるシーンも結構多く、ギャップにやられました。
最初の印象が強かったので、初H翌日の学校サボりは割とびっくりしました。結構ベッドでの起床CGシーンが多かったので甘えたさんぶりに磨きがかかってましたね。
杏先輩ルートはなんというか見た目に反して引っ込み思案のヲタク武装。
身長低めの豊かなお胸をお持ちでもう男ウケ良さそうな感じがひしひしとします。
人付き合いに少し難がありましたが、その分某喫茶店でのアルバイト姿はキリっとしててよかったです。
杏も他のヒロインと混じっているシーンでは比較的真面目というか常識人ポジションにいて、いい子なんだなぁと思わされます。
蓮が一番いちばん頑張っている気がします。かつて杏を遠ざけた男たちに激昂するシーンはなかなか見ものでした。
劇中で蓮が本当に怒ったのはあそこくらいではないかな。
純子先輩は、そのモデルのようなヴィジュアルで清楚感抜群ですが、じつはムッツリというかエロの求道者であるというギャップの強い先輩です。
お見舞いしたりしてたら関係性を持ちますが、先輩の中では実は芸術への昇華になっているのではないか疑惑。
一番最後ではじめての”恋人”としてHしますが、そこではそれまでと違って恥じらいを見せるのでなんだか愛おしくなります。
それまでは荒縄縛りプレイがあったりするなど、比較的ヒロインの中ではエロ探求があるヒロインだと思います。
(まぁヌードモデル普通にやっちゃうくらいだし)
劇中で一番芸術家らしい(独創的な)ヒロインだったと思います。
あまり書きたくなかったですが、書かずにはいられない残念ポイント。
個人的に残念だったのはエロシーン。
1.テキストとCGが一致してないところ。
最近の他のエロゲでもたまに見ますね。
例えば、文章では口内でそのままイっちゃったのになぜかCGはぶっかけている(別に勢い余って外れた描写ではない)。
口で咥えている描写を文章でしながらもCGは最後まで舐めっぱなし。
最初に見たときは実は原画家さんがこのシーンが苦手なのかと邪推したくらいです。コマ割というか差分が全然足りない。
ヒロイン間での差分枚数も割と顕著だったように思います。最初に先輩たちを攻略しましたが、姉妹攻略時と比べて明らかにCG差分が少ないと感じました。
2.Hが足りない(Hフェードアウトやめろ)
上記で紹介したとおり、Hシーンは一人あたり4~6回です。これだけ聞くと少なくはないし標準的だなと思います。
しかし文章だけ追ってくと、実はシナリオ上他のところでも全然Hやってるので変に少なく感じます。
例えばアヤメの初回Hシーン。
慣れない二人が初回Hしますが、なんだかんだで結構何セットもやっちゃった、という描写がされていますが、実際にシーンとしてあるのは1回目だけ。
昨今のHシーンでは朝までプレイが多くなっていますが、そのときは大体CG描写が付きます。
しかしこれはついてない。昨日はヤリすぎだよ、なんて文章書かれてもプレイヤーからしたらそんなにやってないじゃん、となる矛盾。
全年齢対象のギャルゲーや週間の少年漫画でもあるまいし、フェードアウト朝チュンは本当に勘弁して欲しい。
他にもあります。
またアヤメですが、風呂でイチャイチャするシーン。
Hは無しですよ、といいながらまあ最終的にヤっちゃうんですが、CG、というか回想上ヤっちゃうシーンはなし。
ただ風呂でイチャイチャするシーンから、やらかした後にヒロインに説教されるシーンに遷移するので、なんで怒られてるんだこいつは感がひどい。
確かにヒナタが風呂Hがあることで双子で同じシチュエーションを採用するのはやめよう的な流れがあったのかもしれませんが、明らかに違和感。というかアヤメが長風呂好きって設定あるんだからアヤメに風呂H付けるのが普通なんじゃないの・・・?
その他。
せっかく公式でヒロインの持ち物などパーソナルデータ補完してるのに、それが生かされていない箇所がある。
例えばヒナタはメガネ掛けるという設定が劇中でも公式でも謳っています。
なお、劇中では一枚もメガネCGはありません。メガネフェチではありませんが、いらない設定をつけないでほしい。
普通そう書いてあったら1枚位立ち絵なりCGなり出てくると思うんですが。いいかげんにしてください。
総評
いろいろ書きましたが、本作は本当にキャラクターデザイン、原画が素晴らしい作品だと思います。
アヤメもヒナタも純子先輩も杏も、どのヒロインも可愛いし、CGもしっかり描いてあって好きです。
アヤメちゃんすごくエロい。
桐沢さき先生、小林ちさと先生、葉月玉兎先生に出会わせてくださってありがとうございます。本当に。
本編シナリオだって、ちゃんとアヤメ・ヒナタの個別葛藤はしっかり描いていてなぁなぁでくっついたりしてないし、力を入れているとこはちゃんと力が入っていた印象。
それが良かっただけに、上記3点は本当に残念。
どうでもいいゲームだったらあまり気にならないんでしょうが、逆に際立ってしまったきらいがあります。
ファンディスク出してくれて、エロ成分が補完できればもう言うことは有りませんので、戯画さま、何卒よろしくお願いいたします。
紹介
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